コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」を運営するLINEヤフー株式会社は、日本国内のLINEユーザーが月間1億人(2025年12月末時点)を突破したことを発表しました。商業施設でLINEを取り入れることで、これまで対面や紙媒体で実施していた販売促進や、顧客との関係づくりをより気軽に行えるようになることが期待できるため、すでにLINEを導入していたり、これから導入を検討していたりする商業施設も多くあるでしょう。
そこで本記事では、商業施設のLINE運用・活用方法や、リピーターを増やすポイントを解説・紹介します。
参考:LINE、国内月間利用者数が1億ユーザーを突破|ニュース|ホーム|LINEヤフー株式会社
商業施設のLINE運用方法の流れ3ステップ

ここからは、商業移設のLINE運用方法として、公式アカウントの作り方やビジネスプロフィールの設定方法・あいさつメッセージの設定方法を解説します。
1.公式アカウントの作り方
LINE公式アカウントの作り方の流れと作業の詳細は以下の通りです。
| 作り方の流れ | 作業内容 |
| 「LINE公式アカウント」のアプリをダウンロードする | アプリストアから「LINE公式アカウント」アプリをダウンロードします。 |
| ビジネスIDを登録する | ビジネスIDとは、ビジネス向けの管理画面にログインができる共通認証システムのことです。アプリの「LINE公式アカウントをはじめる」を押し、表示される画面から、ビジネスIDの登録を進めます。 また、ビジネスIDを持っていない場合は、個人のLINEアカウントからLINE公式アカウントの作成、もしくはメールアドレスでビジネスIDの登録が可能です。 |
| 必要事項を登録する | LINE公式アカウントの作成フォームに必要事項を入力します。 法人や店舗で使う場合は、必要事項の入力時に「アカウント認証」を申請するのがよいでしょう。 アカウント認証をすることで、キャラクター付きポスターの無料ダウンロード・請求書決済の利用・クーポンの表示などが可能になります。 |
| 管理者画面にログインする | 管理者画面にログインができれば、LINE公式アカウントの作成は完了です。次に、管理画面から基本情報を登録します。 |
参考:【公式】LINE公式アカウントの作り方|アカウント作成方法や料金プラン、初期設定を解説|運用テクニック|トップ|LINEヤフー for Business
2.「ビジネスプロフィール」基本情報の設定方法
ビジネスプロフィールの基本情報とは、営業時間や電話番号などの店舗の簡単な情報のことです。友だち追加した人が見ることができる情報を指し、「基本情報」の編集画面から設定・編集することができます。
また、「サービス・取り組み」として、感染症対策や対応しているデリバリー情報、テイクアウトの可否などを設定すると、基本情報に自動的に表示される仕組みです。必要な情報の入力を完了させ、「保存」を押すと公開されます。
参考:管理アプリ(APP)|基本情報を設定する|トップ|LINEヤフー for Business
3.「あいさつメッセージ」の設定方法
「あいさつメッセージ」とは、LINE公式アカウントを友だち追加・ブロック解除した際に自動的に送られる最初のメッセージのことです。一般的には、これからどのようなメッセージを配信し、友だち追加しておくことでどんなメリットがあるか、といったLINE公式アカウントの紹介を行います。
また、あいさつメッセージにクーポンやオンラインストアのリンクを挿入すれば、クーポンの確認やサイト訪問などの行動を促す効果も期待できるでしょう。
参考:あいさつメッセージとは|管理アプリ(APP)|あいさつメッセージを設定する|LINEヤフー for Business
商業施設で定番のLINE活用方法6つ

以下では、商業施設で定番のLINE活用方法を6つ紹介します。
1. 告知を配信する
セールやイベントの情報・告知をメッセージで配信することで、リアルタイムの情報を届けたり、ブランドイメージの強化を図ったりすることができます。
特に期間限定の告知は反応をもらいやすいため、トーク一覧画面で表示される上部2行程度に「期間限定」といった文言を入れ、クリックを促す仕掛けを行うのがおすすめです。
2. クーポンを配信する
クーポンの配信は、ユーザーの来館動機に直接的につながりやすいです。たとえば、◯円以上の購入で使えるクーポン・雨の日限定クーポン・平日の夕方までに使えるクーポンなど、クーポンのバリエーションを増やすことで、来店が減りやすい日の集客にも活用できるでしょう。
一方で、クーポンを配信しすぎることで「今行かなくてもいい」と思わせてしまう可能性が高まります。来店が落ち込む日・時期など、来店状況を分析した上でクーポン配信の頻度を決定するのがおすすめです。
3. ショップカードを作る
LINE公式アカウントでショップカードにアクセスできるようにすることで、紙のやり取りを削減でき、カードの紛失リスクを大幅に抑えられます。また、ポイント失効前にリマインドされるメッセージや画面の分かりやすい箇所に表示させることで、ポイント失効も防げるでしょう。
また、カードにポイントを押すといったやり取りもなくなるため、会計もスムーズに行えることで回転率の向上も期待できます。
4. 自動応答を活用する
LINE公式アカウントに投げられた商品の在庫・営業時間・イベントなどユーザーが聞きたいことに対して、自動応答メッセージを設定することで、ユーザーがすぐ情報にたどり着ける導線が設計できます。
よくある質問は事前に登録して回答を行い、応答メッセージに設定していないワードが送られてきた場合は、スタッフにつなぐ仕組みを作ることで、ユーザーを待たせずにスタッフの作業効率も上げることが期待できます。
参考:自動応答を活用して施術に集中! 個人エステ店のLINE公式アカウント活用|事例|トップ|LINEヤフー for Business
5. オンライン接客を行う
たとえば、店舗のスタッフ一人ひとりにLINE公式アカウントを提供するLINE STAFF STARTを活用すれば、LINEで商品・コーディネートを提案してユーザーがその場で購入できる設計も可能です。
メッセージやチャット、電話などを活用してユーザーとコミュニケーションを取ることで、店舗スタッフと顧客の関係を深化し、顧客のロイヤリティ向上につながることが期待できます。また、LINE公式アカウント経由で商品が購入された場合は、スタッフ個人の売上を確認できるため、個人の売上管理にも活用できるでしょう。
参考:LINE STAFF STARTとは|LINE STAFF START|LINEヤフー for Business
6. LINE VOOM(ラインブーム)で動画を投稿する
ラインブームとは、60秒以内のショート動画などを楽しめる動画プラットフォームで、ユーザーはLINEアプリから視聴できます。LINE公式アカウントを友だちになっていないユーザーの画面にもおすすめとして表示されるため、認知拡大も期待できます。
一方で、LINE公式アカウントを友だち追加していても、ラインブームをフォローしていない場合は、ラインブームのフォロー欄に表示されないため、すべての友だちに届くわけではありません。ラインブームで動画を投稿した場合は、メッセージも配信することで視聴を促す仕掛けも必要です。
参考:LINE VOOMとは|LINE VOOM|トップ|LINEヤフー for Business
商業施設でのイベントにおけるLINE活用方法7つ

ここからは、商業施設のイベントにおけるLINEの活用方法を7つ紹介します。
1. イベント参加を受け付ける
LINE公式アカウントにイベント参加ボタンを設けるか、友だち追加後にユーザーから「イベントに参加する」といったメッセージをしてもらうことで参加できる仕組みを取り入れることで、イベント参加の導線を作ることができます。
イベントをきっかけにLINE公式アカウントを友だち追加してもらうことで、イベント後もユーザーとの接点が維持できるでしょう。
2.リアルタイムの情報配信を行う
整理券の状況や混雑状況など、イベントにまつわるリアルタイムの情報を配信することで、参加者の満足度向上や、スムーズな案内によって商業施設への好感度向上につながりやすいです。
たとえば、子ども向けイベントの場合は、混雑状況が分からないまま子どもを連れて来館するのはハードルが高く感じられます。現在の参加状況や変更情報を配信することで、来館・イベント参加のタイミングを調整してもらいやすくなり、ストレスの少ないイベント体験を提供することにつながることが期待できます。
3.次回イベントの告知を行う
イベントに参加してくれた人向けに、優先して次のイベントを案内することで、連続してイベントに参加してもらえる可能性が高まります。たとえば、「前回参加者優先・限定案内」といった特別感を演出する案内をすれば、施設への愛着醸成につながることが期待できるでしょう。
イベントの参加を一度きりで終わらせないように設計することで、イベントの常連化や、コミュニティ形成に寄与します。
4.イベントのライブ配信を行う
トークショーなどのイベントをラインブームでライブ配信することで、当日来館できない人や遠方のユーザーとの接点を作ることができます。また、リアル会場だけでなく、配信を行うことでイベントの参加人数を拡大することにつながることが期待できるでしょう。
また、ほかのSNSでのライブ配信リンクを共有すれば、複数のSNSにおける拡散にも効果的です。
5.ラリー系イベントを実施する
QRコードを各チェックポイントに設置し、イベント参加者に読み取ってもらうことでスタンプが付与される仕組みにすると、商業移設内で開催されるスタンプラリーやクイズラリー、宝探しのイベントに活用できます。
また、たとえば◯店舗以上の訪問・◯円以上の購入でスタンプゲットといったルールを設けることで施設内の回遊性向上や施設内の経済活性化も期待できるでしょう。
6.謎解きイベントを実施する
株式会社IKUSAが提供する「LINE謎解き」では、LINEの自動返信機能を利用した謎解きイベントが実施できます。問題の答えやキーワードを事前に設定し、イベント参加者から送信された場合に特定のメッセージ・画像・動画などを送信します。LINEだけで完結する謎解きのほかに、施設を巡る謎解きも可能です。
LINE公式アカウントと、二次元コードを用意すれば実施でき、施設の回遊性を向上にも寄与します。
参考:【開催事例】「刀ワークショップ・LINE謎解き」万代 旭川 アスパ永山店様|事例紹介|株式会社IKUSA
7.参加型企画を実施する
投票型・アイデア募集・フォト投稿など、LINE公式アカウントのトーク画面で参加型のイベント企画の開催も可能です。外部サイトへの移動や入力項目は最小限に抑え、ルールや参加方法も簡潔に分かりやすく記載することで参加ハードルが下がり、気軽に参加してもらいやすくなるでしょう。
たとえば、投票型の企画であれば店舗からのメッセージに、番号をふった投票項目を記載して配信し、ユーザーには番号などを返信することですぐに投票できる設計が考えられます。その他、トークに写真や動画を送信してもらう形式でフォトコンテストなどのイベントも開催可能です。
商業施設のリピーターを増やすポイント5つ

以下では、商業施設のリピーターを増やすポイント5つを紹介します。
1. セグメント配信をする
セグメント配信とは、顧客情報や顧客のニーズを基にユーザーをグループ分けし、それぞれに合ったメッセージを配信することです。ユーザーの属性にあわせたメッセージを配信することで、反応してもらえる可能性が高まり、さらにユーザーとのミスマッチも防げるためリピーターの醸成にも寄与することが期待できるでしょう。
LINEは、管理アプリから配信先を「属性で絞り込み」にすると、性別、年代、住んでいる地域といった項目で属性を絞り込み、メッセージを配信することが可能です。
参考:属性で絞り込みをして配信する|絞り込み配信について|トップ|LINEヤフー for Business
2.来店後のフォローを行う
来店時にLINEでのチェックインや購入時のショップカードの利用をトリガーとして、自動でメッセージを配信するといったフォローを行うことで、顧客のロイヤリティ化が期待できます。店舗や買い物体験の記憶を強化することで、ポジティブな印象が残りやすく、愛着醸成につながることが期待できるでしょう。
また、30秒程度で回答できるアンケートを配信し、回答してもらうことで顧客満足度の分析や、店舗改善につなげることも可能になります。
3.配信の効果を分析し、次の配信を改善する
LINE公式アカウントの管理画面から、友だちの数やメッセージの開封人数・リンクのクリック人数など、LINEメッセージを配信したことによる効果を確認することができます。たとえば、
- テキスト
- 画像
- スタンプ
を1度に配信した場合は、まとめて1メッセージ配信としてインプレッションやクリック数の確認が可能です。メッセージ配信の効果を数値で確認し、配信した日・時間・曜日などと照らし合わせて分析した上で、反応が良かった配信日の条件で、メッセージ配信を行うなどするとよいでしょう。
配信の効果を分析・改善することでより多くのユーザーに届くことが期待でき、リピーターの増加にもつながることが期待できます。
参考:メッセージ配信|分析・メッセージ配信|トップ|LINEヤフー for Business
4.ステップ配信を実施する
ステップ配信とは、ユーザーに対して、あらかじめ用意していた内容・タイミングなどでメッセージを自動配信する機能のことです。たとえば、友だち追加から◯日経過してから3日目にクーポンを配信し、5日目に商品のお知らせを配信するといった段階的なメッセージ配信を行います。
友だち追加をしたタイミングは、ユーザーが商品・サービス・ブランドなどに興味を持ったタイミングであるともいえます。そんな時にステップ配信をすることで、購入や来店を誘導する効果が期待できるでしょう。
参考:ステップ配信とは|機能説明|メニュー|ステップ配信|トップ|LINEヤフー for Business
5.スタッフとの接点を増やす
LINE公式アカウントからスタッフの紹介・おすすめコンテンツなど、スタッフに焦点を当てたコンテンツを配信することで、働く人に愛着を持ってもらいやすくなり、リピーターになることが期待できます。
たとえば、商品のお知らせについても一律の文章や画像ではなく、スタッフの個性が反映される内容にするのがおすすめです。人柄や個性が見える情報発信は親近感につながりやすくなり、リピーター醸成にも効果的でしょう。
まとめ
ここまで、本記事では、商業施設のLINE運用・活用方法や、リピーターを増やすポイントを解説・紹介しました。商業施設でLINEが活用できると、顧客のロイヤリティを向上させ、リピーターを増やすことにつなげることができるでしょう。
またLINEは、施設をより身近にするメディアでもあります。情報発信にとどまらず、ユーザーとの継続的な接点を作り出すことも可能です。LINEのメッセージの配信やイベントへの活用で、顧客との関係構築に活かしてみてはいかがでしょうか。

