地域活性化のユニークな事例20選|農業・教育・空き家・移住など分野別アイデア

更新日:2026/04/30

この記事でわかること
  • 分野別に見る地域活性化のユニークな成功事例
  • 事例をヒントに考える、地域活性化アイデアのつくり方
この記事の監修者:元親

観光地や施設を、日本で一番ワクワクする遊び場に変えたい!そんな想いで、その土地だけの魅力を「遊び」で引き出します。

目次

人口減少や担い手不足など、地域を取り巻く課題は年々深刻さを増しています。一方で、特別な資源や大規模な投資がなくても、発想の転換や仕組みづくりによって成果を上げている地域も少なくありません。

本記事では、農業・観光、教育、空き家活用、移住促進など分野別に、地域活性化のユニークな成功事例を20選紹介します

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【農業×観光編】地域活性化のユニークな事例3選

ここでは、農業と観光を掛け合わせることで独自の価値を創出している、ユニークな地域活性化事例を紹介します。

田んぼアート|青森県田舎館村

青森県田舎館村の「田んぼアート」は、田んぼをキャンバス、色の異なる稲を絵の具に見立てて巨大な絵を描くイベントです

約2,100年前の稲作跡が発見され、日本最北の稲作地として注目されたことをきっかけに、古代米の紫や黄色の葉色を活かして「田んぼに絵を描く」という発想が生まれました。このアイデアを役場が企画し、1993年に初めて開催されました。現在では年間30万人以上を集める観光資源へと成長し、農業の風景そのものを観光コンテンツへ転換した先進的な事例です。

参考:田舎館村田んぼアートオフィシャルサイト

たまねぎ産地化プロジェクト|富山県砺波平野

富山県砺波平野では、積雪地帯の水田転換畑を活用し、たまねぎ栽培に先駆的に取り組んできました。米中心の経営では農家の存続が難しく、若者の流出が進んでいたことへの危機感を背景に始まった取り組みです。

排水対策や機械化体系を整え、適切な品種選定を進めることで、積雪地でも安定生産できる技術を確立しました。「儲かる農業」を掲げて体制を構築し、生産規模を段階的に拡大してきました。技術共有や育苗・収穫の分業化も進み、持続性と収益性を両立させた構造転換の事例です。

参考:となみ型のたまねぎ産地化に向けて – 農林水産省(PDF)

農家民泊「春蘭の里」|石川県鳳珠郡能登町

石川県鳳珠郡能登町の農家民泊「春蘭の里」は、農家民宿を地域ブランドへと育て上げた事例です。「過疎化が進む地域に若者を呼び戻したい」という町議の提案を契機に、空き家や農家住宅を活用し、住民自らが来訪者を迎える仕組みを整えました。

特別な観光施設を設けるのではなく、食事づくりや農作業、囲炉裏を囲む時間など、日常の暮らしそのものを体験価値として提供することで、住民参加型の持続的な交流を生み出しています。令和6年能登半島地震後は、約50棟のうち約15棟をボランティアに貸し出すなど、地域を支える拠点としても機能しています。

参考:春蘭の里

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【歴史資源活用編】地域活性化のユニークな事例3選

ここでは、歴史資源を戦略的に活用し、地域活性化へと結びつけているユニークな事例を紹介します。

黒壁スクエア|滋賀県長浜市

滋賀県長浜市の「黒壁スクエア」は、歴史的建築物を活用し、地域産業を軸に観光エリアへ再生した事例です。明治期の銀行建築「黒壁銀行」の保存を契機に、民間主導でまちづくりを進めました。

再生の核に「ガラス」を据え、周辺の町家や空き店舗を段階的に改修しました。ガラスショップや工房、ギャラリーを集積することで回遊性を高め、滞在型の観光拠点へと発展させました。

事業で得た利益は、空き店舗の再生や人材育成拠点の整備へ再投資されます。歴史的景観を守りながら地域内で経済が循環する仕組みは、持続可能な再生モデルとして高く評価されています。

参考:黒壁 – 滋賀県長浜市 ガラスの街「黒壁スクエア」

産業観光イベント「RENEW」|福井県鯖江市・越前市・越前町

「RENEW」は、福井県鯖江市・越前市・越前町を舞台に、眼鏡・漆器・繊維などの工房を一斉公開するオープンファクトリー型イベントです。普段は入れない製造現場を開放し、職人の技や背景にあるストーリーまで体感することで、ものづくりを身近に感じられる仕組みを築いています。

産地の魅力を可視化したことで、観光誘客にとどまらず、移住希望者や関係人口の拡大にも波及しています。若手職人の採用促進や異業種との協業創出など、新たな人材・産業の循環も生まれています。

参考:RENEW2026

金沢一期一会|石川県金沢市

加賀友禅や加賀蒔絵など多くの伝統工芸が受け継がれる金沢市では、本物の工芸文化を体感できる特別な旅として「金沢一期一会」が企画されました

金沢市観光協会が中心となり、地元工芸界で活躍する作家や文化施設と連携しているのが特徴です。通常は訪問が難しい名匠の工房を訪ね、解説を受けながら作品を鑑賞したり、制作体験に参加したりできるプログラムを提供しています。

無形の文化資源である「技」と「人」に光を当て、それを体験価値として再構築しました。観光と伝統産業の活性化を両立させた事例です。

参考:金沢の伝統工芸の匠に出会うプログラム「金沢一期一会」  ~地域の作家と連携した高付加価値商品の造成、販売の取り組み~|地域の取り組み事例|JNTO(日本政府観光局)

【空き家・空きスペース活用編】地域活性化のユニークな事例3選

ここでは、空き家・空きスペースを戦略的に活用し、地域活性化へとつなげているユニークな事例を紹介します。

リノベーションまちづくり|福岡県北九州市

福岡県の北九州市の「リノベーションまちづくり」は、空き店舗や空きビルを市民主体で再生する取り組みです。既存ストックを活かして改修することで、産業振興・雇用創出・コミュニティ再生を一体的に推進しています。

行政と民間事業者、不動産オーナーが連携し、江戸時代の大家を意味する「家守(やもり)」の考え方を取り入れました。建物の管理だけでなく、空き物件の活用や店舗誘致などを進め、エリア全体を運営する仕組みを整えたのが特徴です。

その結果、中心市街地に人の流れが戻り、新しい事業や店舗も生まれました。遊休不動産を活用した持続可能な都市再生のモデルとして注目されています。

参考:リノベーションまちづくりの推進 – 北九州市

「わいわい!!コンテナ」プロジェクト|佐賀県佐賀市

佐賀県の佐賀市で展開された「わいわい!!コンテナ」は、空きスペースに可動式コンテナを設置し、交流拠点として活用する取り組みです。人口減少や中心市街地の求心力低下を背景に始まりました。

市民や事業者が主体となり、移設や用途変更が可能なコンテナを活用しているのが特徴です。イベントや店舗、コミュニティスペースなど多様な機能を展開し、人が自然に立ち寄り、滞在し、交流が生まれる空間を創出しました。大規模な再開発に頼らず、仮設的な空間活用からにぎわいを生み出した先進的な事例として評価されています。

参考:わいわい!! コンテナ2

「Taneya」プロジェクト|愛知県春日井市

愛知県春日井市の「Taneyaプロジェクト」は、空き商店街の店舗をシェア型複合拠点として再生する取り組みです。若手起業家に空き店舗を貸し出し、低リスクで挑戦できる環境を整えました。

カフェや英会話教室、IT関連事業など異業種が同じ建物に入居し、日常的な交流が生まれることで、業種の垣根を越えた連携や新たなコラボレーションを創出しています。人が集まり挑戦が広がる場となることで、商店街の再生と起業支援の両方につながっています。

参考:商店街空き店舗活用モデル事例集 – 愛知県(PDF)

【教育編】地域活性化のユニークな事例3選

ここでは、教育を軸に地域活性化を実現しているユニークな事例を紹介します。

英峰塾|福岡県添田町

福岡県の添田町で実施されている「英峰塾」は、大学生ボランティアによる無料学習支援の取り組みです。中学3年生の高校進学を支えることを目的に、中学校の保護者や大学と連携して運営されています。

大学内に連絡・調整を担うコーディネーターを配置し、継続的な学生参加を実現している点が特徴です。年齢の近い大学生が指導することで、学習面だけでなく進路や将来についても相談しやすくなっています。

教育格差の解消を図りながら、地域の子どもと大学生が関わる循環を生み出した地域連携型の事例です。

参考:添田町地域学校協働本部の活動を紹介します – 添田町公式ホームページ

隠岐島前教育魅力化プロジェクト|島根県隠岐島

島根県隠岐諸島・島前地域(西ノ島町・海士町・知夫村)の「隠岐島前教育魅力化プロジェクト」は、廃校の危機にあった高校の再生を目指し、島全体を学びの場とする教育改革です

学校・行政・地域が連携し、全国から生徒を募る「島留学」や地域が支える「島親」制度、公立塾の設立などを推進しています。暮らしや一次産業、伝統行事を教材として活用し、地域全体で子どもを育てる体制を整えました。

その結果、全国や海外から入学者が集まる高校へと発展しました。教育を軸に人の流れを生み出し、人口減少に向き合う事例として注目されています。

参考:隠岐島前教育魅力化プロジェクト

若狭高校の宇宙サバ缶|福井県若狭市

福井県立若狭高校の「宇宙サバ缶」は、高校教育を起点に地域ブランドの価値向上につなげた取り組みです

明治29年から魚介類の缶詰製造を続けてきた同校の授業で、「私たちの缶詰を宇宙に飛ばせるのでは?」という一言をきっかけに研究開発が始まりました。地元産のマサバを原料に、製造方法や保存形態を生徒自ら検討し、宇宙日本食として認証される商品へと発展しました。

野口宇宙飛行士が宇宙で実食したことで注目を集め、JAXAへの納品や道の駅での販売実習も行われています。地域資源と教育を組み合わせ、新しい地域ブランドづくりにつなげたユニークな事例です。

参考:宇宙日本食「サバ醤油味付け缶詰」|福井県立若狭高等学校

【移住・雇用創出編】地域活性化のユニークな事例4選

ここでは、移住支援と雇用創出を組み合わせ、地域の好循環を生み出しているユニークな事例を紹介します。

海士デパートメントストア構想|島根県海士町

島根県海士町の「海士デパートメントストア構想」は、観光・産業・暮らしを一体で捉え、島全体を1つの事業体として再設計した取り組みです。人口減少や高齢化、財政悪化という危機的状況のなか、2002年の町政転換を機に始まりました。

第1次産業の再生を軸に雇用を創出し、外貨を稼ぐ体制へ転換している点が大きな特徴です。交流促進課、地産地商課、産業創出課を設置し、港の拠点に機能を集約する現場第一主義を徹底しました。

外部人材も巻き込みながら価値を発信し、産業と暮らしを統合的に高めることで、島の持続可能性を押し上げた事例です。

参考:海士デパートメントストアープラン~「選ばれし島」まるごと届けます~ — 内閣府(地方創生関連)(PDF)

サテライトオフィスプロジェクト|徳島県神山町

徳島県神山町を中心に展開される「とくしまサテライトオフィスプロジェクト」は、IT企業誘致と移住促進を同時に実現した取り組みです。県内全域に光ファイバ網を整備し、2012年から地域・NPO・行政・企業が連携して誘致活動を開始しました。

古民家を改修したオフィスやコワーキングスペースを整備し、豊かな自然環境と高速通信を組み合わせた働き方と暮らしを提案しました。進出企業は地域課題の解決にも参画し、地元人材の育成や新たな協業の創出につなげています。

参考:とくしまサテライトオフィスプロモーションサイト

里山×農業分野の雇用創出|栃木県那須烏山市

栃木県那須烏山市では、地域雇用創造協議会を中心に、里山資源と農業を軸とした産業横断型の雇用創出に取り組みました

オンラインショップの立ち上げやIT戦略を学ぶセミナー、地元一次産品の高付加価値化、新商品開発、体験型観光の企画などを体系的に実施しています。雇用拡大メニューと人材育成メニューを連動させ、学びを実践へと結び付ける仕組みを整えました。

その結果、短期間で複数分野にわたる雇用機会を創出しました。里山資源を活かしながら農業・観光・ITを横断的に結び付けた、持続可能な雇用創造モデルとなっています。

参考:那須烏山市の豊な自然の恵みから産業と雇用を創出し、地域を再生するプロジェクト – 厚生労働省(PDF)

地域おこし協力隊|長野県下諏訪町

長野県下諏訪町では、総務省の「地域おこし協力隊」制度を活用し、豊かな自然や温泉宿場町の歴史を背景に、移住促進や地域資源の発掘を進めています

移住交流拠点「ミーミーセンタースメバ」を起点に、移住相談への対応や空き家プロジェクトの推進、イベントの企画・運営、SNSでの情報発信などを官民連携で展開してきました。協力隊員自身が定住や起業へとつながる例も生まれ、定住促進と地域活性化を両立させた事例となっています。

参考:総務省|地域おこし協力隊~移住・地域活性化の仕事へのチャレンジを支援します!~

【自然資源の多角活用編】地域活性化のユニークな事例4選

ここでは、自然資源を多角的に活用し、地域に新たな経済と魅力を創出しているユニークな事例を紹介します。

北軽井沢の循環型事業|群馬県長野原町

群馬県長野原町・北軽井沢では、キャンプ場に薪製造と自伐型林業、養蜂を組み合わせた循環型事業を展開しています。標高1,000mを超える厳しい自然環境のもと、冬季も営業可能な宿泊施設を整備し、通年での集客と雇用創出を実現しました。

山林から伐り出した広葉樹は薪や建築材、家具材として活用しました。遊休山林や耕作放棄地では養蜂にも取り組み、生産・加工・販売・体験を地域内で完結させる多角的な事業モデルを構築しています。自然資源を活かしながら安定した雇用を生み出す、持続可能な循環型モデルとして注目されています。

参考:地域未来創造企業きたもっく

白山市6次産業化チャレンジ支援事業|石川県白山市

石川県白山市の「6次産業化チャレンジ支援事業」は、農業を「企業経営」として再設計し、地域内での雇用創出を目指す取り組みです。若年層の転出や人手不足といった課題を背景に、地方創生の一環としてスタートしました。

単なる生産拡大にとどまらず、加工・販売までを一体で捉える6次産業化を支援しています。食や伝統産業と連携しながらブランド化を進め、付加価値の高い商品開発や販路開拓を後押ししています。

一次産業を地域内経済循環の核へと転換し、多様で安定した雇用を生み出す持続可能な地域ビジネスモデルです。

参考:「白山市6次産業化チャレンジ支援事業(新商品開発・販路拡大)」のご案内|白山市公式ホームページ

手づくりのむらづくり|岩手県二戸市

岩手県二戸市の「手づくりのむらづくり」は、小規模集落が持続可能な地域運営を実現した取り組みです。若者の流出が続くなか、「このままでは村が廃れる」という危機感から10年計画を策定し、住民主体で進めてきました。

農業面では少量多品目生産の強みを活かし、産直施設を手づくりで整備しました。販売機会を拡大して所得向上を図り、Uターン就農による定着も実現しています。生活面では、下水道や公園、水車小屋などを住民自ら整備しました。交流体験を通じて都市住民との関係を築き、人口維持と高齢化率の低下を達成しました。

参考:平成24年度 豊かなむらづくり全国表彰事業東北ブロック受賞事例の概要(PDF)

林業ベンチャー支援|岡山県西粟倉村

面積の約95%を森林が占める岡山県西粟倉村は、「平成の大合併」で周辺自治体と合併せず、森林資源を軸に村を再設計する「百年の森林構想」を掲げて再生を果たしました

外部人材を積極的に受け入れ、「心産業」という理念のもと雇用対策協議会を設立しました。林業を起点に起業家を呼び込むローカルベンチャー支援を本格化させ、多くの雇用と移住者を生み出しています。

森林資源を一次産業にとどめず、雇用創出と移住促進を同時に実現し、「ローカルベンチャーのシリコンバレー」と称されるまでに成長した事例です。

参考:ローカルベンチャーの群れを育てる岡山県西粟倉村の挑戦 – 内閣府(地方創生関連)(PDF)

事例をヒントに考える、地域活性化アイデアのつくり方

地域活性化の成功事例に共通するのは、「何もない」と思われていた地域に、別の角度から光を当てている点です。新しい大型施設をつくることよりも、自然や文化、産業、暮らしといった既存の資源を丁寧に見直し、再編集する発想が起点になっています。

またその価値を観光や教育、体験、商品開発へと接続し、「人が関わり続ける構造」に落とし込むことも重要です。参加や学び、回遊を設計することで滞在時間や関係人口が増え、人材育成や収益化、次世代への継承へとつながります。

まとめ

地域活性化で重要なのは、地域にすでにある人・文化・産業・自然・日常をどう捉え直し、どう組み合わせるかという視点です。特別な資源や唯一の正解が必要なのではなく、目の前にある要素の見方を変えることから可能性は生まれます。

また、成功事例をそのまま模倣するのではなく、地域の規模や課題、担い手の状況、目指す方向性に合わせて考え方や仕組みを応用することが大切です。地域の文脈に沿った設計を積み重ねることが、持続的な地域活性化につながります。

最後までお読みいただきありがとうございます。記事で紹介した企画を具体化し、イベントを成功させるためのお役立ち資料や相談窓口をご用意しています。

この記事を書いた人

あそぶ編集部

集客・回遊・PRの課題を遊びの力で解決するコンテンツを日々発信しています。