店舗活用の方法20選!体験、集客・販促、付加価値から空き店舗まで紹介

更新日:2026/06/15

この記事でわかること
  • 店舗活用の具体的な方法20選
  • 集客・販促・体験価値向上につながる施策事例
  • EC時代に求められる実店舗の新たな役割
この記事の監修者:元親

観光地や施設を、日本で一番ワクワクする遊び場に変えたい!そんな想いで、その土地だけの魅力を「遊び」で引き出します。

目次

インターネットの普及や通信環境の充実、IT技術の向上などによって飛躍的なデジタル社会となっている現代では、実店舗は「商品を売る場所」以上の価値が求められます。オンラインでの経済活動が拡大するなかで、企業は店舗をどう活用するかという課題に向き合うことが必要です。

本記事では、店舗活用の方法20選を紹介します。成功事例などをふまえた具体的な方法についてまとめました

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店舗の役割と価値の変化

スマートフォンの台頭によって、場所や時間を問わずに、誰もがなんでも買えるようになりました。さらに、世界中に恐怖と混乱を巻き起こしたコロナ禍によって、社会の構造や規範が大きく変化し、消費行動も様変わりしたのです。コロナ禍以降、顧客にとって実店舗は単にものを買う場所ではなく、「体験」することが重要になってきました。

また、日本におけるEC市場は拡大し続けているものの、売上額でいえば実店舗のほうが依然として大きな規模です。そういった意味でも、実店舗の活用は重要なテーマとなります。では、実際にどういった店舗活用の方法があるのか、掘り下げていきましょう。

参考:経済産業省「令和6年度電子取引に関する市場調査」

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店舗活用の方法①【体験価値】5選

実店舗における最大の魅力は、経験・体験です。実際の商品を直に見て、触って、サイズや色味を確認することができます。店内を歩き回り、さまざまな商品を手に取り、店員と会話を交わし、試着をするといったように、五感や身体を通して買い物を楽しめるのです。

ECで購買する際に、ショールーミングが行われることが少なくないことからも、こういった体験・経験が非常に重要になります。

商品体験スペースの設置

家電量販店に見られる、実際に使うことができるマッサージチェアの陳列スペースが代表的な例ですが、家電や家具、美容などは商品を体験できるスペースが用意されています。こういった場所を設置することで店舗の強みを活かせるでしょう。

この商品体験スペースの考えを推し進めた店舗が「体験型ストア」です。アミューズメント施設などを運営するバンダイナムコアミューズメントは、グループ会社が展開しているキャラクターや商品を体験できるリテール施設「バンダイナムコCross Store」を展開しています。

試着・使用の強化

商品体験スペースと似たものですが、アパレルやコスメ業界では、試着や試用が重要になります。ここを強化することで店舗の特性を活用した運用を行うことができるのです。

東京・原宿にあるティアランドは、コスメ商品の使い比べや診断、カウンセリングなどのサービスを無料で受けられます。商品販売を目的としていませんが、気に入った商品があればその場で購入することも可能です。

また、アパレルの最大手ファーストリテイリングが運営するGUでは、試着だけする新業態の店舗をオープンさせています。購入したい場合は、自分でECサイトから注文する形ですが、商品についているQRコードから簡単に注文できます。

相談カウンターの設置

実店舗の強みのひとつに、「専門家に相談できる」ことがあります。ECサイトで説明文を見てもよくわからないことも多いでしょう。特に、家電などは専門的な知識を必要とするジャンルです。詳しい人のアドバイスがあれば安心して購入できます。

家電量販店のエディオンでは、直営店の全店舗に「お困りごと相談カウンター」を設置し、商品購入の際だけでなく、顧客の日常生活における家電に関する悩みや相談に応えるサービスに取り組んでいます。

カフェ併設

アパレルやインテリア、書店などの店舗にカフェが併設されているのを見かけることも多いでしょう。その業種にない新たな体験を顧客にもたらすとともに、集客効果や話題の拡散が期待されます

無印やLOFTのようなカフェと親和性の高いコンビネーションが目立つなか、UCCとツルハドラッグがタッグを組み、ドラッグストアにカフェを併設する事例もあるようです。

店舗内フォトスポット

店舗における新たな体験として、フォトスポットやフォトブースなどの設置が注目されています。SNSでの拡散を目的としたプロモーション・PRの要素はもちろん、来店のインセンティブとしても期待されるところです。キャンペーンやインベントと連動させることで、より効果的な施策につながるでしょう。

輸入生活雑貨店PLAZAでは、売り場を全面ピンクにした店舗が10代後半の女性の撮影スポットとして話題を呼びました。店全体がフォトスポットとなるような仕掛けです。さらに、店舗入口の横に来店者がメッセージつきのピンクステッカーを貼れる壁をSNS映えするフォトスポットとして用意。SNS連動の施策も行っています。

店舗活用の方法②【集客・販売促進】5選

ここでは、実店舗ならではの集客・販売促進につながる店舗活用の方法を紹介します。体験ともつながる内容ですが、より業種や業務に関わりのある実務的なものです。

店頭サンプリング

店頭で行うサンプリングが来店誘導や購買意欲の向上につながります。「無料」という言葉が持つ誘引効果や行動経済学の返報性の原理です。試飲や試食が店舗の特徴として認知されているケースもあります

輸入食品販売店のカルディ(コーヒーファーム)はコーヒーの試食サービスが有名です。また、バルク販売による低価格の商品提供でおなじみのコストコは、充実した無料の試食が店舗の魅力となっています。

実演販売

デジタルメディアにおけるライブコマースが注目を集めていることが影響してか、店舗型の実演販売も見直されてきているようです。コロナ禍を契機に対面販売が自粛・中止となっていたなか、近年では実施件数が激増している事例もあります

また、リモートで店頭実演販売を行うケースも。デジタル機器や通信環境が飛躍的に向上したというEC躍進の理由が実店舗でも奏功する、興味深い事象です。日本百貨店しょくひんかんでは、リモートの実演販売により売上が2.5倍に増えたといいます。

イベント開催

デジタル空間では行えないイベントを実店舗で実施することも重要です。リアルな体験が顧客との信頼関係を深めてくれます。

スーパーマーケットチェーンの成城石井では、定期的にワインの試飲会を開催。主力商品のひとつでこだわりのあるワインについて理解を深めてもらうイベントです。顧客エンゲージメントを高めることも期待できます。

キッチンカー

近年は、店舗の前にキッチンカーを手配しているケースも多いです。キッチンカー側で売上を稼ぐ通常出店依頼であれば費用がかからずに、お祭り気分を演出したり、集客効果を期待できたりと、さまざまなメリットがあります

また、ショッピングモールや大学などの大きな施設では、フードコート・食堂などの相乗効果を狙うとともに、混雑緩和を目的とした側面もあるようです。

店舗限定商品の提供

店舗限定の商品を提供することで、希少性や話題性による購買意欲の向上はもちろん、「場所」の強みを発揮できます

コーヒーショップチェーンのスターバックスは、日本上陸25周年記念のイベントとして、47都道府県ごとに、その地域の特性を活かしたフレーバーを採用したフラペチーノを販売しました。その都道府県でしか味わえない限定商品です。

オンライン上では感じにくい地域性を打ち出せ、店舗がそこにある意味や重要性、価値を示唆する施策となっています。

店舗活用の方法③【付加価値創出】5選

実店舗であること、実店舗でやることで、付加価値が生じるようなケースについて考えていきます。直接的・短期的な効果よりも、ブランディングや価値観の提示、社会貢献などの要素が関係してくるものだといえるかもしれません。

戦略

「店舗」が戦略に直結するケースがあります。例えば旗艦店。企業や商品のコンセプトやブランドの確立などを目的にした店舗ですが、立地する場所も重要になります。有名ブランドであれば、格式の高い銀座に店を構えるなど、店舗の場所がステータスにつながるのです。

また、ドミナント戦略も店舗の存在がカギを握る手法で、コンビニやスーパーマーケットなどの小売業でよく見られます。

OMO(Online Merges with Offline)

「オンラインとオフラインの融合」を意味するOMO(Online Merges with Offline)においては、実店舗の役割が重要になります。モバイルオーダーによる店舗の混雑緩和や実店舗で計測したデータをECサイトで活用し、購入までの流れをスムーズにするなど、オンライン・オフラインの垣根がなくなる利便性を担保するためには、実店舗がきちんと機能していることが必要です。

アパレル大手のナノ・ユニバースが展開するチェックイン機能を利用したOMO施策では、スタッフが顧客データをもとに商品レコメンドや着こなしの提案をするなど、店舗側の対応が成功のカギを握る事例も少なくありません。

新しい体験の場

IT・ICTの飛躍的な発展と進化によって、さまざまな新しいサービスがつくられてきました。実店舗は、そういったこれまで経験したことのない未知なる驚きに出会える場でもあります。

  • レジなし・無人店舗
  • ETCを利用した、決済行動をしないドライブスルー
  • Web注文した商品が最短2時間で受け取れるシステム
  • VRでサイズ感や雰囲気などを感じられるショールーム・モデルルーム
  • AIスタイル判断やデジタル採寸など、7つのデジタル技術で服を購入

地域連携

実店舗には、地域の活性化や地域活動に役立てるポテンシャルがあります。デジタルスタンプラリーにおけるスタンプポイントのひとつとして観光事業に寄与したり、商店街として地域のイベントと連携することでまちおこしを助けたり、デジタル地域通貨を使用できる店舗として地元の消費者と自治体をつなぐハブになったりと、地域の経済や振興を支援できるでしょう。

社会貢献

実店舗を活用した社会貢献の事例は、非常に多いです。スーパーなどの店舗では、太陽光発電を導入し、環境に配慮した活動を行っています。また、ゲームセンターやパチンコ店などのアミューズメント施設で、大型の立体駐車場を災害時の避難場所として提供しているケースも。

アパレルでは、店舗内に不要となった衣服などの回収ボックスを設置し、リユース・リサイクルの商品開発といったサスティナブルを実行する現場として機能しているなど、店舗が社会貢献に重要な役割を果たしているのです

店舗活用の方法④【空き店舗】5選

ここでは空き店舗や空きテナントについて紹介します。人口減少により空き店舗や空きテナントが問題化しており、空き店舗の活用が必要な状況です。これは地域活性や社会貢献にもつながるものとなっています。

コワーキングスペース・シェアオフィス

テレワークやフリーランスの仕事の場として、空き店舗を活用する事例が見られます。コワーキングスペースの数は増加傾向にあり、特に都市部では多くの需要が見込まれるところです。また、地域活性化のために、地方自治体が支援を行うところもあります。

ポップアップストア

短期間での営業運営が基本となるポップアップストアは、空き店舗活用と親和性が高いと考えられています。初期投資とリスクの軽減を期待できるので、実行しやすいビジネスモデルといえるでしょう。出店者は大きなメリットを感じられます。

宿泊施設

自治体における空き店舗対策のひとつに、外国人観光客に向けた宿泊施設として空きビルを整備する取り組みがあります。

大阪府東大阪市では、商店街の空き店舗を活用した「まちごとホテル」を展開。分散型の宿泊施設で、商店街全体をひとつのホテルとして運用する取り組みです。食事は商店街の飲食店、大浴場は地元の銭湯と、ホテルの機能やサービスを商店街でまかなうようになっています。地方創生を兼ねた事業で、非常に注目されている事例です。

子育て・若者支援施設

山口県宇部市では、中心市街地にある空きビルの一部を利用して、子育てや若者を支援する施設をつくりました。子どもが遊べるスペースの提供をはじめ、子育て世代の交流・情報交換の場や育児相談のサービスを展開しています。

また、中高校生が自宅や学校以外で過ごせる場所として「若者ふりースペース」も設置。空き店舗を地域づくりに活かしたリノベーション事業です。

創業支援

出店希望者・起業を考えている人に、商店街や地域の空き店舗を提供する取り組みがあります。空き店舗の活用方法として一般的です。

まずは核となる団体やインキュベーション施設を設け、そこを軸に斡旋や紹介を通して空き店舗への出店利用を増やし、町や地域を活性化させます。地域団体や商店街、自治体が連携しながら地域づくりを進めていくイメージです。

兵庫県丹波市では、移住・定住の支援にも力を入れ、専門の団体と協力しながら、専用のポータルサイトや相談窓口業務などを展開しています。

店舗活用のポイント

実店舗には、体験をはじめ、顧客接点、コミュニティ(ファン化)、ブランド価値などを創出する戦略の拠点としての役割があり、活用する方法によってその成果や売上などに影響します。重要なのは目的を明確にすることです。集客、販売促進、体験、情報収集など、目的が変われば活用する方法も変化するでしょう。

目的別店舗活用施策

集客販売促進体験価値情報収集(CRM)
店頭サイネージ陳列施策商品体験LINE公式アカウント
クーポンPOP施策フォトスポット会員登録
店舗限定商品限定割引ワークショップアンケート
店頭サンプリングキャンペーンイベント記念日サービス

業種で見る成功ポイント

小売業の店舗活用は、回遊性や体験が重要な要素となります。陳列による施策も小売業ならではの方法といえるでしょう。また、ECとの連携が事業の成長や拡大に欠かせないものとなります。飲食業では、写真映えとリピートがカギです。集客や売上を向上させるためには、SNSの活用に関する施策が必須です。

デジタル施策に関しては、モバイルオーダーも重要なものになります。サービス業では信頼と継続がポイントです。予約やCRMなどのデジタル施策が効果を発揮します。

まとめ

店舗活用の方法20選について紹介しました。実店舗は、ECの拡大やコロナ禍を経て、ここ数年で役割が大きく変化。商品を売る場所から体験を提供する場所になってきたのです。

その体験をベースにする商品体験スペースや試着・試用といった商品を体験する要素は、実店舗にとって非常に重要なポイントとなるでしょう。集客・販売促進の領域でも、サンプリングや実演販売、イベントやキッチンカーといった体験要素も含む施策が多くあります。

どれかひとつの方法ではなく、包括的複合的に施策を行った戦略が必要です。特にデジタル施策は重要で、オンラインとオフラインを分断することなくECと実店舗を顧客が自由に行き来できる環境とそれに即した方法がカギを握ります。

季節ごとのイベント企画から、AR・LINEを活用した最新の店舗DXまで。施設運営を成功させるための実践的なソリューションをご提案します。

この記事を書いた人

あそぶ編集部

集客・回遊・PRの課題を遊びの力で解決するコンテンツを日々発信しています。