アドベンチャーツーリズムの事例18選!自然を楽しむ体験型観光をジャンル別に紹介

更新日:2026/05/20

この記事でわかること
  • 自然・文化・アクティビティを活かしたアドベンチャーツーリズムの成功事例
  • 野生動物観察やトレッキングなど体験型観光の企画手法
  • 地域資源を活用した差別化・集客につながる観光コンテンツづくり
この記事の監修者:元親

観光地や施設を、日本で一番ワクワクする遊び場に変えたい!そんな想いで、その土地だけの魅力を「遊び」で引き出します。

目次

アドベンチャーツーリズムは、自然や文化、アクティビティなどを組み合わせた観光施策です。地域の特性を活かした多様な取り組みが全国で実施されています。

しかし、「どのような企画が集客につながるのかわからない」「自地域に合った企画が知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、野生動物の観察やトレッキングなど、自然を楽しむアドベンチャーツーリズムの事例をジャンル別に18選紹介します。

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野生動物の観察に関するアドベンチャーツーリズムの事例4選

ここからは、野生動物の観察に関するアドベンチャーツーリズムの事例4選を紹介します。

奄美大島ナイトツアー

「奄美大島ナイトツアー」は、ガイドの案内のもと、奄美大島の夜のジャングルで野生動物を探すツアーです。国の特別天然記念物・アマミノクロウサギをはじめ、夜行性の希少動物との出会いを目的としています。

アマミノクロウサギなどの希少動物は夜行性のため、遭遇率を高めるには夜間のジャングルへの立ち入りが必要です。しかし、ハブなどの危険生物が生息する環境でもあることから、専門ガイドの配置が不可欠になります。ガイドが出没ポイントへの案内と安全管理の両方を担うことで、希少性の高い体験を安定して提供できる体制が整っています。

自地域に希少な動植物がいる場合、「なぜその環境でなければ見られないのか」を軸に企画を組み立てると、地域固有の強みを打ち出しやすくなります。

参考:奄美大島ナイトツアー(クロウサギ・野生動物探検)|奄美ツアーズ

小笠原ホエールウォッチング

「小笠原ホエールウォッチング」は、小笠原諸島でクジラを観察できるツアーです。小笠原諸島は日本におけるホエールウォッチング発祥の地であり、クジラが1年中生息しているという環境が企画の土台になっています。

クジラの目撃数が増える2月~4月を中心に催行することで遭遇確率を高めており、クジラの子育てや潜水シーンに出会えるケースもあります。「同じツアーでも毎回体験が異なる」という自然ならではの価値は、リピーターの獲得にもつながるでしょう。地域固有の生態環境を観光資源として活かした代表事例です。

参考:一般社団法人 小笠原ホエールウォッチング協会

知床岬ヒグマボートクルーズ

「知床岬ヒグマボートクルーズ」は、ボートに乗り、安全な距離を保ちながらヒグマを観察できるツアーです。世界自然遺産・知床の大自然を舞台に、ヒグマの生態を間近で感じられます。

参加者の安全と野生動物の生態を守るため接近距離を70mに制限しており、ボートからの観察という手法が安全管理と体験価値を両立させる設計上の工夫になっています。また、ヒグマ観察だけでなく羅臼の漁業・歴史の解説や断崖の絶景観賞も組み込まれており、知床の文化・自然への理解を深めるコンテンツとして機能しているのも特徴です。

移動手段そのものを体験設計の軸に据えることで差別化と安全確保を同時に実現できる点、そしてメインコンテンツに周辺の地域資源を組み合わせることで体験の密度を高める構成は、他の企画にも横展開しやすいといえるでしょう。

参考:知床岬ヒグマボートクルーズ|Lincle

錦江湾イルカウォッチング

「錦江湾イルカウォッチング」は、鹿児島県錦江湾に生息する野生のイルカをカヌーで静かに近づきながら観察するツアーです。錦江湾はイルカの目撃情報が多く寄せられており、背景に桜島を望む景観の中でイルカを探せるという、この地域ならではの観察環境が整っています。

エンジン音が出ないため、イルカを驚かせることなく自然な状態で近づけるうえ、漕ぐこと自体もアクティビティとして機能するため、1つのツアーで2つの体験価値を提供しています。「どうやって近づくか」という移動手段の工夫が、動物への配慮と付加価値を同時に生む発想は、動物観察系の企画全般に応用できます。

参考:【鹿児島・姶良・イルカウォッチング】錦江湾のイルカに会いに行こう!自然観察ツアー|アソビュー!

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トレッキングに関するアドベンチャーツーリズムの事例3選

ここからは、トレッキングに関するアドベンチャーツーリズムの事例3選を紹介します。

熊野古道トレッキング

「熊野古道トレッキング」は、世界文化遺産の熊野古道でトレッキングを楽しむツアーです。ガイドがアップダウンの少ないコースを案内しながら、熊野古道の歴史や文化について解説します。

体力に不安のある参加者でも歩けるコース設計と、ガイドによる解説を組み合わせることで、個人で歩いただけでは得られない体験価値を生み出しています。熊野古道は古くから「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど多くの人が歩いた参詣道であり、その歴史的背景をガイドが解説することで、歩くこと自体に深みが加わります。難易度を下げて参加者の裾野を広げながら、ガイドの解説によって体験の質を高めるという構成は、歴史・文化資源を持つ地域であれば応用しやすい企画の型といえるでしょう。

参考:歩いてめぐる世界遺産 神秘の熊野古道・中辺路へ <ハイキング・ウォーキングの旅>|クラブログ

知床五湖ガイドウォーク

「知床五湖ガイドウォーク」は、世界自然遺産・知床の景勝地である知床五湖を巡るガイドツアーです。太古から続く原生の森を歩きながら5つの湖を巡ります。

湖面に映し出される知床連山や原生林の景観を楽しめるだけでなく、エゾシカの角研ぎ跡やヒグマの爪跡など野生動物の生活痕も観察できるため、知床の自然に対する理解を深められます。動物そのものが見られなくても、痕跡を通じて野生動物の存在を感じられる点も魅力といえるでしょう。

また、ガイドの解説があることで、一般の参加者では気づきにくい視点を提供できるのも、このツアーの特徴です。

参考:知床五湖ガイドウォーク|SHINRA

屋久島トレッキングツアー

「屋久島トレッキングツアー」は、世界遺産・屋久島で樹齢2,000~7,200年と推定される縄文杉を目指す日帰りツアーです。往復約22km・所要約10時間の行程をガイドが案内します。

長丁場のツアーですが、行程の長さと難易度がそのまま到達した際の達成感につながります。また、ハートの形に見える空洞が人気の撮影スポットであるウィルソン株など、行程中に見どころが点在しており、長丁場でも参加者の関心が途切れない工夫がなされています。難易度の高さを体験価値に変えながら、装備レンタルや登山口までの送迎手配で参加障壁を下げている点も特徴です。

参考:【充実の登山装備レンタル付き】屋久島 縄文杉日帰りトレッキングツアー 登山口までの送迎手配も可能 by Yamakara屋久島|VELTRA

海や川に関するアドベンチャーツーリズムの事例4選

ここからは、海や川に関するアドベンチャーツーリズムの事例4選を紹介します。

西表島カヤックツアー

「西表島カヤックツアー」は、ユネスコ世界自然遺産に登録された西表島で、日本最大規模のマングローブ群落や滝をカヤックで巡るツアーです。熱帯固有のマングローブ群とカヤックによるアクティビティ体験を組み合わせているのが特徴です。

カヤックを移動手段に用いることで、珍しい野鳥や植物を観察しながらマングローブの中をゆっくりと進める体験を実現しています。亜熱帯の豊かな生態系が残る西表島ならではの自然環境が体験の土台となっており、地域固有の資源とアクティビティが一体となることで、どちらか単体では生まれない体験価値を提供しています。

参考:西表島カヌー(カヤック)ツアー|西表島ツアーズ

長瀞ラフティング

「長瀞ラフティング」は、埼玉県長瀞町でゴムボートを使って荒川を下るツアーです。1艇に最大7~9名乗れるため、家族やグループで参加できます。

国の天然記念物である岩畳を間近に見ながら川を下るのが特徴です。変化に富んだ川の流れと迫力ある急流が非日常感を生み出し、自然の地形そのものが観光資源となっています。ラフティングという体験と組み合わせることで、川遊びを超えた体験コンテンツとして機能しており、四季ごとに景色が変わるため、季節を変えたリピート訪問も期待できるでしょう。

参考:ラフティング|アウトドアセンター長瀞

マリンウォーク

「マリンウォーク」は、沖縄県恩納村で実施している、水深数メートルの海底を歩くアクティビティです。特殊なヘルメットを着用するため顔が濡れることがなく、スキューバダイビングの資格や泳力も不要なため、泳ぎが得意でない方や海中体験が初めての方でも参加しやすい設計になっています。水中でもガイド兼インストラクターが付き添うため安全管理も担保されており、熱帯魚やサンゴなど沖縄の海中世界をそのまま歩いて体感できるのが最大の魅力です。体験のハードルを下げながらも、非日常感は損なわないコンテンツとして機能しています。

参考:かんたん水中散歩 恩納村 マリンウォーク|青の洞窟専門店ブルーオーシャン

サンゴ移植

「サンゴ移植」は、沖縄本島の嘉手納沖で自らサンゴを海底に植え付ける環境保全ツアーです。自然環境へ配慮し、特別な許可を得て保護した沖縄産のサンゴを使用しています。

参加者を「観光客」ではなく「環境保全の当事者」として位置づけている点が、ダイビングとの大きな違いです。10年後や20年後もきれいな海を守るという目的が、他のレジャー体験とは違った参加動機を生み出します。体験と社会貢献を組み合わせた、目的意識の高い企画の参考事例といえるでしょう。

参考:沖縄本島 サンゴ移植|パパラギダイビングスクール

空に関するアドベンチャーツーリズムの事例4選

ここからは、空に関するアドベンチャーツーリズムの事例4選を紹介します。

長崎スタジアムジップライン

「長崎スタジアムジップライン」は、日本初のスタジアム上空を滑走するジップラインです。ジップラインとは、架けられたワイヤーロープにハーネスを装着し、滑車を使って滑り降りるアウトドアアクティビティで、スポーツ観戦以外の用途でスタジアムを活用し、新たな使用価値を生み出しました。

景色をゆっくり楽しみたい方向けの「着座型」と、スピードが少し速い「スーパーマン型」の2種類を用意しており、幅広いニーズに対応しています。滑り降りながら美しい長崎の景色を楽しめる体験は地域の観光資源とも結びついており、既存施設の遊休時間を活用した収益化の事例として注目されています。

参考:NAGASAKI STADIUM CITY ZIP LINE|NAGASAKI STADIUM CITY

熱気球

「熱気球」は、熊本県阿蘇市の「阿蘇ネイチャーランド」で実施しているアクティビティです。最大高さ約40mまで上昇し、阿蘇の雄大な自然を空から体感できます。

気球をロープで地上に固定する係留式を採用しており、特別なスキルや体力を問わず参加できる設計になっています。上空から阿蘇のカルデラや草原の広がりを一望できるのは、地上では得られない体験です。年齢や体力に関わらず参加しやすいため、家族連れやシニア層など幅広い層を受け入れられるアクティビティとして機能しています。

参考:感動の非日常体験を|阿蘇のアウトドア体験 ASO NATURE LAND

サンダーバード アルペンフライト

「サンダーバード アルペンフライト」は、長野県駒ヶ根市で実施しているパラグライダー体験です。標高2,900mの中央アルプス木曽駒ヶ岳の山頂から飛び立ち、約1時間のフライトを完全プライベートで楽しめます。

一般的なパラグライダーは山の斜面から飛び立つのに対し、山頂からのフライトを採用しているのが強みです。標高2,900mという出発地点の高さそのものが「ここでしか味わえない」という希少性を生み出しており、フライト中は南アルプスや富士山を望む絶景が広がります。完全プライベートで実施されるため、自分のペースで大パノラマを楽しめるのも魅力です。

参考:サンダーバード アルペンフライト|ERUK

御殿場・富士山ヘリ遊覧

「御殿場・富士山ヘリ遊覧」は、御殿場プレミアムアウトレットを出発拠点とするヘリコプター遊覧体験です。富士山・山中湖・大涌谷など、知名度の高い観光スポットを上空から一度に見渡せます。

5分コース11,000円から、15分コース29,700円とヘリコプター体験としては手頃な価格設定で、参加のハードルを下げています。また、ヘリポートが御殿場プレミアムアウトレット内に位置するため、ショッピングのついでに立ち寄りやすい立地も集客につながっています。既存施設との組み合わせで体験へのアクセスを高めた事例です。

参考:御殿場プレミアム・アウトレット発 御殿場/富士山格安ヘリ遊覧|AIROS Skyview

雪に関するアドベンチャーツーリズムの事例3選

ここからは、雪に関するアドベンチャーツーリズムの事例3選を紹介します。

犬ぞり体験

「犬ぞり体験」は、群馬県の水上高原スキーリゾートで実施しているアクティビティです。本州で唯一、本格的な犬ぞり体験ができる希少な企画となっています。

プロガイドと一緒に犬ぞりに乗車する「安心ライドプラン」と、練習の後に参加者が1人で操縦する「マッシングライド体験プラン」の2種類を用意しており、幅広いニーズに対応しています。また、ハーネスの付け方など犬の世話も体験に組み込まれており、ただそりに乗るだけではない構成が体験の付加価値となっています。冬季限定のコンテンツとして、雪国ならではの資源を活かした企画です。

参考:犬ぞり体験|Minakami Kogen Aki Resort

日光アイスクライミングツアー

「日光アイスクライミングツアー」は、栃木県日光市の霧降高原で体験できるアイスクライミングツアーです。アックスとアイゼンを使い、高さ15mと25mの氷壁を登ります。

全国でも数少ないアイスクライミングツアーであり、希少性の高いアクティビティです。厳冬期にしか現れない自然の氷壁を舞台にしており、冬季限定という希少性が体験の特別感につながっています。初心者向けのサポート体制が充実しており未経験者でも参加できるため、希少なアクティビティでありながら間口の広い企画になっている点も特徴です。氷壁を登り切った達成感と、頂上から望む大自然の景観が体験の満足度を高めています。

参考:日光アイスクライミングツアーin霧降高原|One Play-it

上高地スノーシューツアー

「上高地スノーシューツアー」は、長野県上高地で実施されているツアーです。スノーシューとは雪上を安定して歩くための雪上歩行具で、スキーが苦手な方や雪山の経験がない方でも気軽に参加できます。

霧氷や穂高連峰の景観が広がり、野生の猿に出会えることもあるなど、冬ならではの自然体験を提供しています。上高地は夏季に多くの観光客が訪れる一方、冬季は一般車両が通行止めになるため、雪に包まれた静寂の景観を楽しめるのはこの時期ならではです。最大7名の少人数制で運営しており、参加者一人ひとりをサポートしやすい環境が整っています。

参考:スノーシューツアー|Raicho

まとめ

アドベンチャーツーリズムは、地域の自然や文化、アクティビティを組み合わせることで、その土地ならではの体験を生み出せる施策です。本記事で紹介した事例のように、野生動物の観察やトレッキング、海・川・雪などの自然資源を切り口にした取り組みが、全国各地で実施されています。自地域の特性や資源を改めて棚卸しし、アドベンチャーツーリズムの企画を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

あそぶ編集部

集客・回遊・PRの課題を遊びの力で解決するコンテンツを日々発信しています。